クラッチの遊びについての基礎知識
バイクのクラッチでは、通常握りはじめてから実際に効き始めるまでに余裕があります。
レバーを引いた時にクラッチが切れ始める位置よりも先にある部分、レバーを握った時に抵抗を感じずに不安定に動く部分のことです。
この部分を「遊び」と呼んでいます。
素人目で考えると、この部分は余分で握ったらすぐに反応できる状態のほうがよいように思えますが、この遊びがないと思わぬトラブルをもたらすリスクが生じてしまいます。
一般的にクラッチは10~20mmの範囲内となっており、これよりも長かったり短かったりすると問題が起こる可能性が出てくるのです。
また、この範囲内でも遊びの部分が10mmか20mmかで実際の操作性・握った時の感触に差が出てくるため、自分が扱いやすい範囲でクラッチの遊びの範囲を調節することも重要です。
クラッチの遊びが適切な範囲内でないと起こるリスクがあるトラブルとは?
クラッチの遊びが適切な範囲内に収まっていないと、正常な操作ができなくなる恐れがあります。
例えば適切な範囲よりも短い(遊びが少ない)と、クラッチ滑りを起こしてしまったり、ハンドルを切った時にクラッチワイヤーが過剰に引っ張られることで半クラッチに陥ってしまう恐れがあります。
さらに遊びが少ないと、加速しようと思った時にクラッチが滑ってしまうことも起こりえます。
逆に遊びが多すぎる(適切な範囲よりも長い)と、走行中にシフトチェンジがしにくくなるリスクが生じます。
とくにギアがニュートラルに入りづらくなる傾向が見られます。
こうした問題を抱えたままバイクを使っていると、運転中に問題が生じるだけではなく、クラッチ盤の劣化・損傷も原因にもなるので注意したいところです。
基本的な調整方法
もしクラッチの遊びが不足・過剰だと感じた場合には、微調整してみましょう。
ちょっとした長さの調節だったら、素人でも簡単にできます。
まず、クラッチレバーの根元にあるゴム製のカバーをめくります。
するとロックナットとアジャスターが見えますから、ロックナットを緩めたうえでアジャスターを回すことで遊びの範囲を調節することができます。
非常に簡単な作業でできるので、まず試してみましょう。
アジャスターは手で回すことができるので、工具らしい工具も必要ありません。
ただ、バイクによってはロックナットが固くて緩めるのにちょっと手こずることもあるかもしれません。
基本的にこの微調整でクラッチの遊びを適切な範囲内に収めることができますが、もしこの方法ではうまくできない場合にはクラッチワイヤーが出ているエンジンの側から調節する必要があります。
この部分ではエンジン側のナットとレバー側のナットがあり、レバー側のナットを回して緩めることで遊びを調節することが可能です。