警察を呼ぶ

事故を起こしたらまず110番への通報を

交通事故を起こしてしまったり巻き込まれてしまったときには、すみやかに警察に通報をする必要があります。

これは人命を助けるためということももちろんありますが、そのことをさしおいても事故が起きた時には警察に通報する義務があるからです。

事故時の通報は道路交通法ではっきりと定められており、もし特に理由なく通報を怠ったという場合にはのちに罰則の対象になってしまいます。

道路交通法では事故の通報を怠る違反行為をした者は3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金と定められているのでかなり罰則としては厳重です。

それに違反行為として罰せられるだけでなく、実況見分がされないことで事故の実態をつかむのが遅くなりそのせいで保険金の支払いが遅くなるなどさまざまな不都合が出てきてしまいます。

110番通報は加害者・被害者・通行人の誰が行ってもよいこととなっていますが、法律上の義務者は加害者であることからできるだけ事故を起こした本人が速やかに行うのが望ましいと言えるでしょう。

状況に応じて一番落ち着いて連絡ができそうな人にお願いするのがベストです。

110番通報で聞かれることと対処法

110番通報は全国一律に受付をされるようになっています。

通報時にはまず最初に「事件ですか?事故ですか?」といったことを聞いてくるので、事故であることを告げるとすぐに専用のダイヤルで処理を受けることができます。

通報時に聞かれることとしては、事故が起こった現場と怪我人の有無についてで、通報者が自分で考えなくてもオペレーターの方で必要な情報についての質問をしていきます。

事故通報があるとすぐに最寄りの警察署から警察官が向かいますし、怪我人がいるということを告げれば同時に救急車を手配してくれます。

できるだけ正確に事情を伝えるようにして、通報が終わったら現場の保全と他の人の安全を確保して到着を待つようにしましょう。

気候などにもよりますがだいたい全国どこでも10分程度ですぐに警察官がかけつけてくれます。

警察官が到着するとまず怪我人の処置をするとともに、道路上の交通整理や実況見分を行っていきます。

事故について内容を尋ねることで「調書」を作成するのですが、のちに発行される事故証明書にもこのときの内容が記載されることになるので正直にわかっていることを全て話しましょう。

基本的には事故について詳しく警察でまとめてくれますが、保険会社の示談交渉でもめたときに備え事故の様子の写真を撮っておいたり、事故の相手の氏名と住所など連絡先を交換しておいてください。

駐車場や私有地の事故でもきちんと通報

通報で少し迷うのが事故を起こした現場が公道ではない私有地であったという時です。

中でも多いのが駐車場内で、私有地内での事故は道路交通法の適用を受けないため免許の点数などの刑事罰や行政処分の対象にならないこともあります。

しかしだからといって通報をしなくてはならないということはなく、警察に連絡をすることできちんと調書として残る見分を受けることができます。

ちなみに私有地である駐車場内での事故については自賠責保険の補償対象とはなりません。